国内人材不足の打開策「特定技能制度」は打ち出の小槌か③:人材不足の打開策なのか
前回は「世界から見た日本の外国人就労条件について」考察して見ました。
そこから見た際に日本はあまりには玉虫色でグレーな落とし所の政策を世界的にも非難を受けて、方向性の見直しをかけております。
それが「特定技能制度の拡充」になります、この制度につきまして深堀して見ます。
特定技能と言う選択肢は人材不足の打開策なのか
「特定技能制度」は日本が抱える人材不足の課題に対しての明快な打開策なのか?
と言う問いかけに対しては「???」ではありますが
確実に言える事は「現時点での選択肢としては有効」と少し濁した回答になります。
「現時点では」が重要で、未来永劫この制度が最適解かは誰も予想は出来ません。
現時点で言える事とすると
- 今後は自動化、AIが進み働き方が大きく変わる
- エッセンシャルワーカーと言われる代替のきかない業種は残る
この辺が現時点で想定出来そうな感じがします。
今後は自動化、AIが進み働き方が大きく変わる
特に製造業や運送、サービス分野などではこれからの技術革新は進みます。国内でも予算規模的に若干遅れを取っている中小企業においても変革は起きて来ると予想出来ます。
自動化やAI処理などの民主化が進み、格安サービスで導入が容易になる時代は5年から10年のスパンでは確実に来ると予想できます。
エッセンシャルワーカーと言われる代替のきかない業種は残る
しかしながら、自動化やAIでは代替の出来ない「人に頼らなければならない業種」に関しては、少子高齢化が進む圧倒的な人材不足においては間違いなく国内人材だけでは限界が来る事は想像出来ます。
その辺を加味して「現時点では」と言う想定で「特定技能制度」には頼らなざるえないと言うのが「現時点での選択肢として有効」につながります。
しかしながら、これは日本だけの問題ではありません。
日本が抱える少子高齢化による人材不足は世界中でも同様の課題になって来ています。
特に新興国や先進国では既に顕在化しております。
そうなると、人材の争奪戦になる事は簡単に予想出来ます。
かつてはGDPでも上位であった時代は過去のお話です。
賃金や条件の違いで選ばれないことも想定出来ます。
「日本で働く理由」が見当たらなくなる時も来るかもしれません。
そうなったら益々孤立して行く可能性も出て来ます。
そのためには「特定技能云々」とかの制度の問題よりも、もっと大切な何かが必要になって来ます。
現時点では「明快な回答」は持ち合わせていませんが一緒に考える時は来ております。